2006年 12月 06日
今回のレポを差し置いて、今更ながらまずは前回の模様から振り返ってみたいと思います。 長いです。 休職期間中、何を差し置いても必ずやろうと思っていたこと。 ・憧れの地、P.E.I.(赤毛のアンの故郷)へ行く ・創作活動をする 振り返ってみても、必要なことだったなぁ、と思います。 当時のわたしは、すっかり死んだような状態になっていました。 デザインが全く出来ない。何日も何日も泊り込んで作業をするのに、全く進まない。 家にえいやと帰ってみても、気になってほとんど眠れなくて。3時に寝て5時に起きる、しかも目覚めると全身汗びっしょりでガチガチに固まって痛い。寝ている間、一体わたしは何をやっているの?寝ない方が良かったんじゃないかと思うぐらい。 起きてからも、呼吸困難、だるさ、強迫観念。ただ意味もなく涙が流れて、呆然としているうち昼が過ぎ、遅刻ながらもなんとか出社する。そんな日々でした。 赤?黒?何色を置けばいいの?直線?点線?模様は?どこに何を配置するの?何をやってもうまくいかない、ああ全然ダメだ、出来ない出来ない出来ない。いつしか手が全く動かなくなり、全て他人に任せるようになりました。だらしないなぁ、出来ないひとなんだなぁとどこからともなく笑われているような心地。 昔より出来ることが増えたはずなのに、どうして楽しくないんだろう。楽しいはずのことが、どうして楽しくないんだろう。楽しいことも出来ないなんて、なんて怠け者なんだろう。わたしは自分を恥じていました。 2~3年かけてじわじわと忍び寄っていた闇なのですが、お前はダメだと批判される日々に心底くたびれていました。自分が至らないからだ、役に立たなくちゃ、努力しなくちゃ、そういう強迫観念。 創ろうという意欲がまるでわかなくて。これってわたしのアイデンティティーのようなものなのに、わたしはまるでダメになりました。 生きる活力を他人に預けてしまう。依存する、とも言えます。 他人のために生きる考え方でした。死んでしまったら大事なひとを傷つける、それだけはするまい。それが生きる理由。崖っぷちでした。 なんとか取り戻したかったんです。創る喜びを。 たいしたものが創れるわけじゃないけれど、それでも昔は楽しかったもの。 それさえあればわたしは生きていけるって思えるぐらいに。 昨年冬(1月か2月頃?)にはこのイベントへの出展を決意していました。 創ったものは何もない、ゼロの状態で。相変わらず、無謀もいいところです。 仕事を休んで、ともかく創ることだけに専念出来る環境は整えて。 さて、何をやろう。 創ったことがあるものの方がいいなと思い、絵本にしようと思い立ちました。 でも、何冊か創れればいいだろうけれど、せいぜい一冊が関の山だろうなぁ、と思ったんですね。 絵本1冊こっきりで出展。 いやー、ありえん、ありえんだろうそれは。苦笑。 と、いう訳で、付加的に周りの空間も絵本世界に染めることにしよう、と思いました。 そこで絵本を読んでもらったら気持ちいいだろうなと思って。 春だったし、花に夢中になり始めた頃だったので、花で埋め尽くしたメルヘンワールドがいいなぁと考え始め、またもや無謀にもフラワーアレンジメントをやる!と決意。 やったことないのに、、、。(笑) それで慌てて急遽、フラワーアレンジメントの体験教室に参加。 この教室です。 http://leciel.main.jp/ とても落ち着いた和やかな雰囲気の美しい先生で、わたしは一目ぼれしてしまいました。(。‐v‐。) すごく優しい方で、今でも懇意にさせて頂いています。わたしの憧れの塊みたいなひと。ありがたいことです。 またレッスン行きたいなぁ、、、。 それはさておき。 この一回こっきりのレッスンで、近所に咲いている野の花を摘みあさり、本番に臨みました。 人工芝を買い、飾り付けの物品を100円均一、300円均一、1000円均一ショップで買いあさり。 うつ症状も酷くて、一日中眠りこけたり何も出来ない日も続く中、とにかくもがいてもがいて。 いつしかすっかり、はまっていました。 絵本なんかどっかすっとんでって、空間作りにだけ集中している自分。 箱庭療法、という治療法をご存知でしょうか。 砂箱の中に人形やおもちゃを配置して、言葉にしづらいイメージ世界を具現化し、客観視することによって心理分析、その砂遊び行為そのもので癒しをもたらすという治療法です。 やってる最中、うわー、これまさしくそうだ。って自分で気づいたんですけど。 すっごく癒されました。 芝生の中で、思い思いのままにオブジェを配置して。 わたしの居場所、わたしの空間。 自分の部屋を作って、ひとに見せる、お招きする。 今回はとにかく自分のためだ、完全に自分だけのために、自分が好きなものだけで埋め尽くそう。他人がどう思おうが、かまやしない。そう思って創り始めたのに、いつのまにかおもてなしをしたい、そういう気持ちが生まれていて。 お茶を出そうと思って、ポットを持ち込みました。気温からいってアイスがいいと思って、氷、保冷材の準備も。 クッキーも焼き、このときの自分に出来ることは全てやった気がします。 そうして出来上がった空間がこれです。 本番日は寝不足でへろへろだったので、ろくな写真じゃないんですけれども。 これがわたしのスタートライン。途中休憩することもあるけれど、この日からわたしは走り出してます、ずっと。 このとき、自分がこれから何者になるのか、どうしていくのかが、おぼろげながらも見えました。 寄り道をすることもある、罠にかかって足止めをくらうことも。それでも道は見失いません。 「あ、かわいい!」 足を止めてくれたひと。 「いいですね」 褒めてくれたひと。 「写真、撮ってもいいですか?」 カメラにおさめてくれたひと。 気恥ずかしくてしょうがないんだけど、嬉しくてたまらなかったです。 快感、病み付き。(笑) この日訪れて下さったmiwamiさんが、こうおっしゃって下さいました。 「デザフェスって、色んなエネルギーがうずまいてて、刺激も受けるんだけどいつもやられちゃう感じがして、ぐったりしちゃうの~。でもここの空間はすごくほっとして、ほんとほわーって。気持ちよくてすごいなーって思った」 そして今回、vol.24でコラボレーションしませんかと声をかけて頂くことになります。 全てにおいて稚拙です、まだまだです。大変な思いもいっぱいしてます。迷惑だって心配だって。 だけど、だからこそ。これからも、走っていきます。
by seika79
| 2006-12-06 19:42
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